「そして生活は続く/星野源」を読んで茶色い水を出す(読書記録)

夢の外へ連れてって ただ笑う顔を見させて この世は光 映してるだけ
私が初めて星野源さんを知ったのは日焼け止めのCMの曲「夢の外へ」でした。
軽快なメロディと不思議な歌詞、爽やかな顔にイチコロになりました。
星野源さんは音楽家であり俳優であり文章家でもあり……と、まさに表現者、アーティストと言える活動をしています。
彼の文章家としての一面が見られる著書ですが、「働く男」や「蘇る変態」、ここで紹介する「そして生活はつづく」などなどいろいろあります。

そして生活はつづく (文春文庫)

そして生活はつづく (文春文庫)


私の思う彼の一番の魅力は「脱力感」です。モテない話やエロい話などなどこんなイケメンで多才な人にも「くっっだらない日常」があるんだなぁ〜と思えるのです。ちなみに私が一番笑ったのはTE◯GAを2つ用意して3Pしたっていう話です(星野源雑談集より)。
そんな「つまらない毎日の生活をおもしろがる」というテーマで書かれたエッセイを集めたのが「そして生活はつづく」です。
この本の中では星野さんが生活に追われて携帯料金を払いそびれたままにしてしまう話や折れたお箸の代わりに一万円のお箸を買ってみる話など、くだらねーと思いながらも自分の生活とリンクするような星野さんの生活があります。私は現金払いにこだわりすぎるがゆえに携帯料金を払いそびれてしまう星野さんの結末(現状)のお話がすごく好きです、一人で声出して笑いました。

また、ジャニーズファンとして取り上げたい表現があります。
本当に優秀な集団というのは、おそらく「ひとつでいることを持続させることができる」人たちよりも、「全員が違うことを考えながら持続できる」人たちのことを言うんじゃないだろうか。(180P)
グループのメンバーであるということだけに執着せず、それぞれ興味のある方面に挑戦し、力や経験をつけてグループ活動をより良いものにする。それはグループ活動の多いジャニーズではとても大事なことではないでしょうか。事実今活躍しているジャニーズのアイドル達にはそのような部分があるし、ファンからみてもそういう人の方が応援しやすいと思うのです。


私が久しぶりにブログを更新しているのもこの本の中で書かれているように、しばらく出し続ければ透明な水が出てくるんではないかと思えたからです。今はまだ茶色くて濁った水ですが、いつか透明な水が出ることを目指して……